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少人数私募債とは

お客様から少人数私募債についてご質問がありましたので、簡単にご説明しておきます。

中小企業の主な資金調達方法は、金融機関からの融資でしょう。
銀行などと交渉して資金を借り入れます。

この融資以外の資金調達方法として、少人数私募債があります。

その名のとおり、社債です。
通常、社債を発行するのは大企業で、銀行などに社債管理者となってもらったり、報告書を提出したりと、手続きが非常に煩雑です。

少人数私募債はそのような手続きがなく、簡単に発行できます。

少人数と銘打っているだけあって、49人以下の少人数に対して発行します。
多くの場合、社長や役員、従業員、株主、取引先、社長の親族といった人たちが引き受けることになります。

＜少人数私募債の特徴＞

無担保
少人数私募債に担保は不要です。
金融機関からの融資を受ける際には担保を提供することがほとんどでしょうが。
会社のメリットです。

高利率
無担保であるゆえ、利率は高めで設定することになります。
会社のデメリットです。
逆に社債権者（社債を引き受ける人）にとっては、メリットになります。

償還期間後に元金一括返済
金融機関からの融資については、毎月元金と利息を合わせて少しずつ返済していきますよね。
少人数私募債の場合、償還期間（会社が設定できます）後に、一括して元金を返済します。
利息は、半年又は一年に一回支払います。
元金の返済を気にすることなく、経営に専念できます。
ただし、償還期間を経過した後に、一括で償還できるように資金繰りの計画を立てておく必要はあります。
少人数私募債の一番の注意点がここになるでしょう。
会社にとってはメリットとデメリットの両方といえます。

社債利息は20%の源泉分離課税
社債権者は、所得税15%と住民税5%の合計20%の源泉分離課税で税金が計算されて終わりです。
所得がたくさんあって、所得税の税率が高い人にとっては、メリットになります。

経営不振により金融機関からの融資がストップしているような会社では当然、少人数私募債を募集しても意味がありません。
社債権者は実質的には会社にお金を貸し付けることになります。
倒産するかもしれない会社に高利だからと担保も設定しないでお金を貸すわけはありませんから。

元金の毎月返済がないことから、事業を受注して最後に一括して入金されるような事業形態の会社などは少人数私募債を使うメリットはありますよね。

少人数私募債を利用した資金調達のご相談は関根盛敏税理士事務所まで｜埼玉県／税理士／会計事務所／ファイナンシャルプランナー｜

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投稿者関根盛敏税理士事務所 (2011年03月03日) ｜ PermaLink