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消費税研修 岩下忠吾先生
昨日は関税協組合員実務セミナーで勉強してきました。
「近時の消費税改正チェックとミスを招かないための実務対応」ということで岩下忠吾先生が講師です。
岩下先生の研修は勤務税理士時代からよく出席していましたが、いつも相続税や財産評価等の資産税の研修でした。
今回初めて消費税について聴講してきました。
まず、平成23年度の消費税改正について。
既にご案内のとおり、大きな改正点として2点ありました。
1.免税点制度の見直し
以前のエントリはこちら↓
【消費税】免税点制度の見直し 法人成りのメリットが縮小
改正の内容については特段新しく知るところはありませんでした。
ただ、岩下先生の研修の場合、その税制の「真の意図」をほのめかしてくれるのでそれを聴きに行く、といった意味合いが私にはあります。
例えば。
消費税の改正には関係ありませんが、今回の改正案として退職所得課税の見直しというのもありました。
個人所得課税(所得税)の改正案
私も記事中、天下り官僚への規制と書きましたが違うようです。
これ、外資の高給取りに対する規制なんですね。
5年で10億円の報酬を支払うからとヘッドハンティングする外資があったとします。
2億円/年の給料とすると毎年その半分が所得税で持っていかれてしまいます。
そこで1億円/年とし、5年後退職する際に給料ではなく退職金として5億円支払うような契約にすると。
退職所得は税金の計算が優遇されていますから、こうすることで税金対策をしてあげつつ優秀な人材をヘッドハンティングしているんです。
これを規制すると。
消費税の話に戻します。
今回免税点の見直しがありました。
基準期間の課税売上高が1,000万円以下の場合、前年の期首から6ヶ月の売上が1,000万円を超えたら課税事業者になります。
これはもういいですよね。
この判定の適用にあたって、売上の把握が困難な場合、給与で判定することもできます。
要するに給与が1,000万円を超えているかどうかで判定できるんです。
でもね。
売上高が1,000万円を超えるかどうかって話をしているときに給与が1,000万円なんてありえないんですよ。
小売、卸、製造といった業種については。
要するに、給与が経費のほとんどを占めるような業種をターゲットにしている改正なんですね。
ターゲットは人材派遣業です。
人材派遣業者の消費税の脱税は後を絶ちません。
ここを規制するための改正だそうです。
聴講していて膝をポンと打ちましたよ私。
95%ルールの改正について、以前、私も税務通信の記事を紹介しました。
預金利息があれば管理費は個別対応方式では「共通して要するもの」なのでは、という内容でした。
これ、岩下先生が税務通信に電話したそうですよ。
(先生は意見を述べるためによく電話をします。)
管理費が全て「共通して要するもの」に該当するという固定概念は払拭されなければならないとおっしゃっていました。
ここは全ての税理士が今気にしているところでしょうからこのお話を聴けただけでも出席した甲斐があったというものです。
改正案の他、会員相談室での相談事例もご紹介されていまして、個人的にはこちらの方にも参考となるべき回答がありました。
今抱えている案件について、ちょうど当てはまる事例でしたから。
お客様にさっそくご案内して今後の検討材料とします。
政府によれば2010年代半ばを目途に消費税を10%程度に引き上げると。
これに向けて、消費税の歪みを是正しているんだそうです。今は。
上記の95%ルールなんてのは消費税の歪みの最たるものでしたから。
来年はいよいよインボイスが争点になるのでは、と。
インボイスは消費税導入当時、免税事業者が経済活動から排除されてしまうと理由で猛反対があったところです。
ここをどうクリアにするかがポイントなのですが・・・
どうなるでしょうか。
インボイス方式が採用された場合、全ての事業者に関係してきますからね。
対岸の火事ではありませんよ。
※インボイス方式とは
事業者が物を販売した際などに、消費税額を記載した伝票を発行し、これがなければ消費税の仕入額控除を適用することができない制度です。
例えば、中古車販売業者が一般の個人から中古車を仕入れて売る場合、一般の個人の方にインボイスを発行してもらわないと業者の方では消費税の計算上仕入税額控除が受けられないのです。企業にとっても取引の都度インボイスを発行しなければならないので手続きが煩雑になります。
新たな視座を提供する税務・相続のキュレーター関根盛敏税理士事務所|消費税対策/消費税還付/節税対策/法人税節税|
「近時の消費税改正チェックとミスを招かないための実務対応」ということで岩下忠吾先生が講師です。
岩下先生の研修は勤務税理士時代からよく出席していましたが、いつも相続税や財産評価等の資産税の研修でした。
今回初めて消費税について聴講してきました。
まず、平成23年度の消費税改正について。
既にご案内のとおり、大きな改正点として2点ありました。
1.免税点制度の見直し
以前のエントリはこちら↓
【消費税】免税点制度の見直し 法人成りのメリットが縮小
2.95%ルールの適用制限
以前のエントリはこちら↓
消費税の改正 95%ルールの適用制限
改正の内容については特段新しく知るところはありませんでした。
ただ、岩下先生の研修の場合、その税制の「真の意図」をほのめかしてくれるのでそれを聴きに行く、といった意味合いが私にはあります。
例えば。
消費税の改正には関係ありませんが、今回の改正案として退職所得課税の見直しというのもありました。
個人所得課税(所得税)の改正案
私も記事中、天下り官僚への規制と書きましたが違うようです。
これ、外資の高給取りに対する規制なんですね。
5年で10億円の報酬を支払うからとヘッドハンティングする外資があったとします。
2億円/年の給料とすると毎年その半分が所得税で持っていかれてしまいます。
そこで1億円/年とし、5年後退職する際に給料ではなく退職金として5億円支払うような契約にすると。
退職所得は税金の計算が優遇されていますから、こうすることで税金対策をしてあげつつ優秀な人材をヘッドハンティングしているんです。
これを規制すると。
消費税の話に戻します。
今回免税点の見直しがありました。
基準期間の課税売上高が1,000万円以下の場合、前年の期首から6ヶ月の売上が1,000万円を超えたら課税事業者になります。
これはもういいですよね。
この判定の適用にあたって、売上の把握が困難な場合、給与で判定することもできます。
要するに給与が1,000万円を超えているかどうかで判定できるんです。
でもね。
売上高が1,000万円を超えるかどうかって話をしているときに給与が1,000万円なんてありえないんですよ。
小売、卸、製造といった業種については。
要するに、給与が経費のほとんどを占めるような業種をターゲットにしている改正なんですね。
ターゲットは人材派遣業です。
人材派遣業者の消費税の脱税は後を絶ちません。
ここを規制するための改正だそうです。
聴講していて膝をポンと打ちましたよ私。
95%ルールの改正について、以前、私も税務通信の記事を紹介しました。
預金利息があれば管理費は個別対応方式では「共通して要するもの」なのでは、という内容でした。
これ、岩下先生が税務通信に電話したそうですよ。
(先生は意見を述べるためによく電話をします。)
管理費が全て「共通して要するもの」に該当するという固定概念は払拭されなければならないとおっしゃっていました。
ここは全ての税理士が今気にしているところでしょうからこのお話を聴けただけでも出席した甲斐があったというものです。
改正案の他、会員相談室での相談事例もご紹介されていまして、個人的にはこちらの方にも参考となるべき回答がありました。
今抱えている案件について、ちょうど当てはまる事例でしたから。
お客様にさっそくご案内して今後の検討材料とします。
政府によれば2010年代半ばを目途に消費税を10%程度に引き上げると。
これに向けて、消費税の歪みを是正しているんだそうです。今は。
上記の95%ルールなんてのは消費税の歪みの最たるものでしたから。
来年はいよいよインボイスが争点になるのでは、と。
インボイスは消費税導入当時、免税事業者が経済活動から排除されてしまうと理由で猛反対があったところです。
ここをどうクリアにするかがポイントなのですが・・・
どうなるでしょうか。
インボイス方式が採用された場合、全ての事業者に関係してきますからね。
対岸の火事ではありませんよ。
※インボイス方式とは
事業者が物を販売した際などに、消費税額を記載した伝票を発行し、これがなければ消費税の仕入額控除を適用することができない制度です。
例えば、中古車販売業者が一般の個人から中古車を仕入れて売る場合、一般の個人の方にインボイスを発行してもらわないと業者の方では消費税の計算上仕入税額控除が受けられないのです。企業にとっても取引の都度インボイスを発行しなければならないので手続きが煩雑になります。
新たな視座を提供する税務・相続のキュレーター関根盛敏税理士事務所|消費税対策/消費税還付/節税対策/法人税節税|
投稿者 関根盛敏税理士事務所 (2011年08月24日) | PermaLink
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